ここ数年間で読んだ「片付け本」のこと

 今思えば、家を建てる時も収納スペースの優先度は低めだったと思う。採光を重視して窓を広げるために収納スペースの幅を縮めてみたり。普通ならココは物置になるところなのかなあ、という1畳空間に読書用スペースを作ってしまったり。

 前に住んでいたマンションも収納スペースが多いほうではなかったので「まあいいか」と思っていた。で、引っ越す時にもそれなりに処分してきたつもりだった。
 ・・・・が、それでも溢れるモノ。本は本棚に納まりきらないし、書類は机からあふれるし、服はなんだか探しにくい。ダンナはズボンを椅子の背に掛けるのが常態化している。クローゼットに専用の収納スペースは用意してあるんだけど、窮屈な感じがして嫌なのだろう。単純にめんどくさいのかもしれないけど・・・・

 というわけで、なんとかしたいなあと思った私がここ数年で読んだ片付け本とその効果についてレビューしてみます。なお、元々「片付けって収納術のことじゃないよね」というポリシーがあったので、ここにも収納できる!系の本は読んでいません。隙間収納するぐらいだったらモノを減らしたい。それに、掃除が大変になるんじゃないのかな。

 ※順番は時系列にします。同系統の本を読む場合は最初に読んだ本ほど印象深くなる傾向にあると思うので。
 ※言うまでもないことですが、あくまでも個人的な感想です。


タニアのドイツ式部屋づくり―小さな空間ですっきり暮らす整理・収納のコツ 門倉多仁亜

 片付け本というよりライフスタイル本、エッセイ集と言ってもいいような気がします。タイトルにある通り「すっきり暮らす整理・収納のコツ」について語っているのですが、写真が多く使われていてイメージを膨らませやすいです。中でも洋間に和タンスという取り合わせの写真が結構気に入っていて、極限と思えるところまでモノを減らしたら、タンスとまではいかなくても何か和の香りのするものをリビングに置きたいなーと妄想しています。
 あと「これが我が家にあるタオル類全て」と書き添えられた写真が掲載されているのですが、同じ夫婦2人暮らしなのに我が家の半分ぐらいしかなくて、ちょっとしたショックを受けた覚えがあります。「ああ、うちってまだモノが多いんだ・・・・」と。

お部屋も心もすっきりする持たない暮らし 金子由紀子

 モノを減らすことのメリットを説く本としては、多分一番最初に読んだ本。まとめサイトかなんかで評判が良かったので選んだ記憶があります。元々「片付けたい」「モノを減らしたい」という志のある人なら、この本を読み終わる頃には「捨てる」モードになれると思います。この本を読んだことがきっかけで、本50冊と予備の布団が直ちに家から消えました。

 あと、捨て方だけでなく「モノを増やさない」ことについてかなりのページを割いて言及しているのもポイント高いです。この本を読んで以降、モノを買ったりもらったりすることには結構慎重になった気がします。使い切れなくて捨てる食材も大分減りました・・・・

新・片づけ術「断捨離」 やましたひでこ

 多分片付け本の中では一番有名なのかなー、と思います。雑誌だの何だのであまりにもよく見るので、読んでみることにしました。
 この「断捨離」という考え方が多くの人の心を動かしたのはわかるような気がするなーと思いつつも、あまり心に残らなかったというのが正直な感想です。どんなことが書いてあったかなあ、と思い出そうとしてみたのですが、もう手元に本がないので無理でした。すみません・・・・

人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵

 

 今片付け本のオススメを聞かれたら迷わずこの本を選ぶと思います。捨てるかどうかの判断基準が「ときめくかどうか」というのは本当に楽です。
 「1年使ってなかったら」「迷ったら『保留箱』に。半年経ったら処分」等の方法はよく聞くんだけど、例えば大量の服を仕分けている時に「この服、去年着たっけ?着てないっけ?」といちいち自問自答するのは疲れます。私自身、集中力が切れて「あとは今度にしよう」と途中で投げ出したことが何度もあります。

 あと、自分の本に対しても「手にとってときめかなかったら、迷わず捨ててほしい」と言い切っていることを私は高く評価したいと思います。捨てることを良いこととして謳うからには、そうでなくてはいけないと思うのです。たいていの場合、他の人の書いた本についても捨てる判断基準を示しているのだから。
 先述の「お部屋も心もすっきりする持たない暮らし」は全体的に良い指南本だと思うんだけど、それだけに文庫版あとがきで「この本、持っててくださいね!」と書いているのが、興醒め・・・・というか、残念な感じだったのです。今のところ自分に必要だとは思うので、まだ手放してはいませんが・・・・

 というわけで昨日、家中にある自分の衣類をすべてリビングに集めて山を作り、お気に入りを選別するという作業を行いました。3時間ぐらい。

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 衣類の山。一番高いところで自分の腰あたり。こんなに持ってたのか!と驚く。

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 捨てることになった服、30リットル袋3つ分。最初は結構迷っていたんだけど、スイッチが入ってからはすいすい判断できました。
 こんまりさんが見たら「まだ甘い」と言うと思うけど。

 この作業の結果、自分の全シーズン分の服(浴衣などの特殊な服を除く)がクローゼットとタンスに収まりました。これ以上増えなければ、衣替えのためにプラスチックケースを引きずり出す必要がないということ。これが一番うれしかった! 半期に一度の気が重いイベントだったので・・・・

 来週は本を片付ける予定。半年前に一度選別したけど、今ならさらに減らせるような気がする。


 というわけで、今年の春頃までにモノをごっそり減らす計画でいます。最後までやる気が続くといいんだけど。